2010年01月02日 12:54
犬の病気と皮膚病
犬の病気の中でも、皮膚病は特に起きやすい犬の病気のひとつと言われています。その理由のひとつに、犬たちの皮膚の構造の違いがあります。
犬たちの皮膚(表皮)は、私たち人間よりもずっと薄くデリケートにできています。一般に人間の皮膚は、表皮と真皮を合わせておよそ1.4mmの厚さがあります。ところが、犬種にもよりますが、犬たちの皮膚は、その1/3から1/5の厚みしかありません。
そのため、犬たちの皮膚は、外部からの刺激にとても弱く、様々な原因で皮膚病にかかったり、皮膚炎を起こしやすい傾向があります。
犬の皮膚病は、犬の病気の中でも最も多い病気のひとつです。
また、犬たちの皮膚病は、外部からの刺激によってだけでなく、体のなかで起きている様々な異常を知らせる重要なサインでもあることから、犬たちの皮膚は”臓器の鏡”とも呼ばれています。
ところが、皮膚病が直接犬たちの命を脅かすことが少ないせいもあるのでしょう。犬たちが体のどこかをかゆがっていたり、皮膚に異常があっても、ついつい、市販されている犬用の薬で様子を見るといった対処をしてしまいがちです。
実際には、犬たちの皮膚病にも様々な原因がありますし、症状によって対処法も違います。もし、間違った薬を使った場合、さらに症状が悪化させて、慌てて獣医さんに駆け込む、といったことも少なくありません。
犬たちの皮膚病は、人間の場合と同じように、一度かかると、なかなか治らないケースが多く、慢性化すると一生皮膚病を抱えて暮らすことにもなってしまいます。たしかに皮膚ガンでもなければ、皮膚病で命を奪われる心配こそ少ないですが、一生皮膚病を抱えて暮らすことは、犬たちにとっても飼い主さんにとっても、とても辛いことです。
犬の皮膚病は、他の命に関わる重大な病気と同様に、早期発見・早期治療が何よりも大切です。
犬の皮膚病の主な原因
犬の病気の中でも最も多い、犬の皮膚病や皮膚炎は、様々なことが原因となって起こります。
犬の皮膚病の原因は、大きく分けると、ノミ・ダニなどの外部からやってくる寄生虫や細菌・真菌(カビ)・花粉・ハウスダストなどによるアレルギー、体の中の臓器やホルモンバランスの異常、腫瘍、そして最近増えている過度のストレスなどが挙げられます。
犬の皮膚病の症状
犬の皮膚病や皮膚炎に多い症状として、まず挙げられるのが皮膚の”かゆみ(痒み)”です。頻繁に体のどこか特定の場所をなめたり、足で掻いたりしているときには、皮膚に異常が起きている可能性大です。
また、犬の体を覆っている被毛の一部に脱毛があったり、急に抜け毛が多くなったり、フケが増えたりするのも皮膚病や皮膚炎の症状のひとつです。
被毛をかき分けて皮膚を調べてみると、ただれていたり、発疹があったりする場合がとても多いので、犬たちが体を掻いているのを見かけたら、その場所をよく見てみる習慣をつけておきましょう。この習慣が犬の皮膚病の早期発見・早期治療・完治につながります。
また、犬の皮膚病や皮膚炎の症状の中には、二次的に外耳炎などを併発する場合もありますので、耳の中も定期的にチェックしておきましょう。
増えている犬の皮膚病 … アカラス症(毛包虫症)
最近増えている犬の皮膚病のひとつに、アカラス症(毛包虫症)があります。
アカラス症。あまり耳慣れない病名だと思いますが、アカラス症は、ニキビダニ(毛包虫)というダニの一種が犬たちの体に大量に寄生して起きる犬の皮膚病です。
アカラス症の症状としては、口や目、首のまわりの脱毛から始まり、悪化すると皮膚にひどい炎症を起こします。
アカラス症(毛包虫症)の治療は、とても難しくやっかいで、ふつうの炎症と思いこんだ飼い主さんが市販のステロイド(副腎皮質ホルモン)系の薬を使ったりすると、ホルモンバランスが崩れさらに悪化する、といったことも起きています。
原因も特定しないまま、市販の犬用の薬を使うのは、犬の皮膚病をさらに悪化させる危険がありますので、注意が必要です。
アカラス症に限らず、犬たちの皮膚病は原因も対処法も様々ですので、発見したら市販の薬を使う前に動物病院で、皮膚病や皮膚炎の原因をきちんと調べてもらってから、適切な治療と獣医さんのアドバイスを受け、再発防止のケアを心がけてくださいね。
専門医が伝授!あなたにもできる愛犬の病気診断 江口 陽子(著)
専門医が伝授!あなたにもできる愛犬の病気診断は、愛犬の知らせる病気のサインに、いちはやく気づける飼い主になる実用的なアドバイスが解説されています。
内科・外科・整形外科・眼科・口腔外科・動物行動学科を専門とする獣医さんが教える、専門医が伝授!あなたにもできる愛犬の病気診断は、犬を飼う多くの飼い主さんたちに読まれている一冊として知られています。
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犬の病気の中でも、皮膚病は特に起きやすい犬の病気のひとつと言われています。その理由のひとつに、犬たちの皮膚の構造の違いがあります。
犬たちの皮膚(表皮)は、私たち人間よりもずっと薄くデリケートにできています。一般に人間の皮膚は、表皮と真皮を合わせておよそ1.4mmの厚さがあります。ところが、犬種にもよりますが、犬たちの皮膚は、その1/3から1/5の厚みしかありません。
そのため、犬たちの皮膚は、外部からの刺激にとても弱く、様々な原因で皮膚病にかかったり、皮膚炎を起こしやすい傾向があります。
犬の皮膚病は、犬の病気の中でも最も多い病気のひとつです。
また、犬たちの皮膚病は、外部からの刺激によってだけでなく、体のなかで起きている様々な異常を知らせる重要なサインでもあることから、犬たちの皮膚は”臓器の鏡”とも呼ばれています。
ところが、皮膚病が直接犬たちの命を脅かすことが少ないせいもあるのでしょう。犬たちが体のどこかをかゆがっていたり、皮膚に異常があっても、ついつい、市販されている犬用の薬で様子を見るといった対処をしてしまいがちです。
実際には、犬たちの皮膚病にも様々な原因がありますし、症状によって対処法も違います。もし、間違った薬を使った場合、さらに症状が悪化させて、慌てて獣医さんに駆け込む、といったことも少なくありません。
犬たちの皮膚病は、人間の場合と同じように、一度かかると、なかなか治らないケースが多く、慢性化すると一生皮膚病を抱えて暮らすことにもなってしまいます。たしかに皮膚ガンでもなければ、皮膚病で命を奪われる心配こそ少ないですが、一生皮膚病を抱えて暮らすことは、犬たちにとっても飼い主さんにとっても、とても辛いことです。
犬の皮膚病は、他の命に関わる重大な病気と同様に、早期発見・早期治療が何よりも大切です。
犬の皮膚病の主な原因
犬の病気の中でも最も多い、犬の皮膚病や皮膚炎は、様々なことが原因となって起こります。
犬の皮膚病の原因は、大きく分けると、ノミ・ダニなどの外部からやってくる寄生虫や細菌・真菌(カビ)・花粉・ハウスダストなどによるアレルギー、体の中の臓器やホルモンバランスの異常、腫瘍、そして最近増えている過度のストレスなどが挙げられます。
犬の皮膚病の症状
犬の皮膚病や皮膚炎に多い症状として、まず挙げられるのが皮膚の”かゆみ(痒み)”です。頻繁に体のどこか特定の場所をなめたり、足で掻いたりしているときには、皮膚に異常が起きている可能性大です。
また、犬の体を覆っている被毛の一部に脱毛があったり、急に抜け毛が多くなったり、フケが増えたりするのも皮膚病や皮膚炎の症状のひとつです。
被毛をかき分けて皮膚を調べてみると、ただれていたり、発疹があったりする場合がとても多いので、犬たちが体を掻いているのを見かけたら、その場所をよく見てみる習慣をつけておきましょう。この習慣が犬の皮膚病の早期発見・早期治療・完治につながります。
また、犬の皮膚病や皮膚炎の症状の中には、二次的に外耳炎などを併発する場合もありますので、耳の中も定期的にチェックしておきましょう。
増えている犬の皮膚病 … アカラス症(毛包虫症)
最近増えている犬の皮膚病のひとつに、アカラス症(毛包虫症)があります。
アカラス症。あまり耳慣れない病名だと思いますが、アカラス症は、ニキビダニ(毛包虫)というダニの一種が犬たちの体に大量に寄生して起きる犬の皮膚病です。
アカラス症の症状としては、口や目、首のまわりの脱毛から始まり、悪化すると皮膚にひどい炎症を起こします。
アカラス症(毛包虫症)の治療は、とても難しくやっかいで、ふつうの炎症と思いこんだ飼い主さんが市販のステロイド(副腎皮質ホルモン)系の薬を使ったりすると、ホルモンバランスが崩れさらに悪化する、といったことも起きています。
原因も特定しないまま、市販の犬用の薬を使うのは、犬の皮膚病をさらに悪化させる危険がありますので、注意が必要です。
アカラス症に限らず、犬たちの皮膚病は原因も対処法も様々ですので、発見したら市販の薬を使う前に動物病院で、皮膚病や皮膚炎の原因をきちんと調べてもらってから、適切な治療と獣医さんのアドバイスを受け、再発防止のケアを心がけてくださいね。
専門医が伝授!あなたにもできる愛犬の病気診断 江口 陽子(著)
専門医が伝授!あなたにもできる愛犬の病気診断は、愛犬の知らせる病気のサインに、いちはやく気づける飼い主になる実用的なアドバイスが解説されています。
内科・外科・整形外科・眼科・口腔外科・動物行動学科を専門とする獣医さんが教える、専門医が伝授!あなたにもできる愛犬の病気診断は、犬を飼う多くの飼い主さんたちに読まれている一冊として知られています。
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